テクスチャーアート

素材の重なりや、静かな質感を大切にしたテクスチャーアート。
花や果実、生きものなど、自然のかたちを手がかりに、
偶然に生まれる表情や、時間の積み重なりを一枚の中に封じ込めています。
素材に触れ、重なりや凹凸をつくりながら、
静かな時間の流れをかたちにする。
テクスチャーアートは、
絵と物のあいだにあるような表現です。
花や葉、果実といった自然のかたちは、
私にとって、表現を始めるための手がかりのひとつです。
かたちをそのまま描くこともあれば、
記憶や感触だけを残して、抽象的に表すこともあります。
具体と抽象のどちらかに決めるのではなく、
そのあいだを行き来しながら、
今、いちばんしっくりくるかたちを探しています。
作品では、絵の具だけでなく、
さまざまな素材や質感を重ねています。
表面に現れる凹凸や影は、
意図してつくる部分もあれば、
素材そのものが生み出してくれるものもあります。
完成したときに、
見る人の感覚にそっと触れるような、
そんな質感を大切にしています。
テクスチャーアートは、
答えや意味をはっきり示す作品ではありません。
見る人の気分や、その日の状態によって、
感じ方が少しずつ変わってもいい。
ふと立ち止まったときに、
静かに寄り添う存在になれたらと思っています。
現在、すべてのテクスチャーアート作品は、
オンラインショップ(STORES)にてご覧いただけます。

